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かかりつけの歯医者さんで定期健診と保健指導を受けれます

第5回 平成30年2月28日 症例検討会の報告と感想

添付PDF【世界一長寿国、香港の長寿の秘訣と、日本が長寿世界一を取り戻す方法とは?】

 

皆さん、こんにちは。

 

POPS研究会代表の呉です。

 

先日は代診の宮脇先生の症例検討会でしたので、その報告と感想を述べさせてもらいます。

 

ケースは口腔内多数歯欠損の糖尿病患者です。
ご存知の通り、糖尿病は生活習慣病の代表格である慢性疾患です。
慢性疾患の難しい点は症状がないということです。自分にとって心地の良い生活習慣は裏を返すと、緩い生活習慣で、飽食、運動不足などで自覚症状がないうちに少しずつ、体を蝕んでいきます。
そして、一度身についた緩い生活習慣を変えることは並大抵ではありません。
つまり、生活習慣由来の典型的な2型糖尿病はヘルスコーチングをするうえでは、超難症例ということになります。

 

この糖尿病患者は、初診時に臼歯多数歯欠損で、補綴がされていない状態だったので、身体だけではなく、口腔内に関しても無関心期であったことが予想されます。
しかしながら、口腔内に関しては宮脇先生がうまく「一緒にいる」を構築しながら、患者のモチベーションに合わせて、無理のない提案をすることで、欠損に対して、ブリッジやデンチャーで欠損修復を徐々に進めてきました。
その後も早期退職され、高知県に引っ越しされてからも、遠方から、定期健診で来院されています。結果、口腔内に関しては、歯周病の進行もなく、咬合も安定しています。

 

 

初診H19年7月
↑初診H19年7月

 

H23年5月
↑H23年5月

 

H28年4月
↑H28年4月

 

しかし、この間、インボディも6回ほど、計測しましたが、生活習慣改善には至りませんでした。
この患者は糖尿の目安であるHbA1cがこの10年来7.0〜8.0と高い数値で、インボディでも典型的な肥満型でした。この患者にとって健康の指標になる数値は「今の自分」から「なりたい自分」への動機づけには残念ながら、ならないようでした。

 

そんなある日、心筋梗塞で入院することになりました。慢性的に自覚症状がないまま推移している糖尿病も長年患っていると、顕著な自覚症状に遭遇します。
彼にとっては、「今の自分」から「なりたい自分」を意識する大きなきっかけになりました。手術も無事に終え、退院後、この60代の男性が行った行動変容は何だったと思いますか。

 

「ポケモンGO」です。

 

普段、運動習慣がなかった患者はこのアプリで、高知城のあらゆる場所を散歩しながら、ポケモンGOを楽しんだそうです。
運動習慣の全くなかった患者はこのアプリのおかげで多い日は2時間も散歩できたそうです。
しかしながら、ある日、ポケモンのキャラクターを探すために、スマホをかざしていると、その先にいた外国人が自分を撮られていると勘違いされて、絡まれたそうです。
それ以降は残念ながら、ポケモンGOは卒業されたそうです。

 

このケースから学んだことは、
@典型的な2型糖尿病患者のヘルスコーチンングは非常に難しいこと
A健康増進型歯科医院では、このような患者とも「一緒にいる」を構築することは可能であること
B定期健診で長く通っていただければ、このような難症例でも、「今の自分」から「なりたい自分」を意識して、「実践、実感」に導くタイミングが訪れること。
Cそのタイミングが訪れるまでは、気長に「一緒にいる」状態で寄り添うこと

 

です。

 

この患者にとって、心筋梗塞という自覚症状が明確だったイベント、それから、ポケモンGOをつかった行動変容は、今後のさらなる生活習慣改善のきっかけになったことは間違いないので、当院でも宮脇先生や担当の衛生士などの連携で、うまく健康習慣へ導けることを期待しています。

 

 

さて、次回のPOPS研究会は3月8日(木)の1時からです。テーマは「ウィルパワー」です。ウィルパワーとは自制心です。
バランスの食事や適度な運動が身体にいいということは、誰でも知っていることです。私たちは、食後のお菓子や喫煙など「わかっちゃいるけど、やめられない」ことに多く遭遇します。
また、通勤時にエスカレーター横の階段さえ使えずにいます。今回は、どのように自制心を養うのか。
また、無意識にいい生活習慣をどのように無理なく身に着けるかなど、生活者のこころにアプローチします。もしよければ、お立ち寄りください。

 

 

今回の健康ブログは「世界一長寿国、香港の長寿の秘訣と、日本が長寿世界一を取り戻す方法とは?」です。
人口密度が高く、衛生面や大気汚染などのリスクが高そうなイメージの香港がここ2年連続男女ともに平均寿命世界一でした。
その秘訣に迫ります。また、日本が平均寿命世界一を奪還するキーポイントはかかりつけ歯科医です。お楽しみに!

 

では、今後とも「みんなの元気を支える歯科」を考える会、POPS研究会をよろしくおねがいします。

 

POPS研究会代表
呉 沢哲

 

 

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添付PDF【世界一長寿国、香港の長寿の秘訣と、日本が長寿世界一を取り戻す方法とは?】

 


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