第15回 R1.10.22 「スタッフファースト」
皆さん、こんにちは。
POPS研究会代表の呉(おう)です。
前回に続いて、ザ・クインテッセンス コラム (第3回)についても、もう少し掘り下げてお話したいと思います。
人生100年時代の健康増進型歯科医院で何よりも大事なのは、経営資源であるスタッフです。
彼らは健康増進型歯科医院の象徴そのものです。彼らの心身の生き生きした状態が、健康増進型歯科医院の元気に満ちた空気感を作ります。
その空気感の中から患者の健康に対する意欲が芽生え、小さな行動変容や自己効力感が生まれ、少しずつ健康習慣を形成する雰囲気を作っていきます。
スタッフが慢性的な疲労を抱えた状態でいると、目の前の日々差し迫る仕事に関してはこなすことができても、ちょっとした配慮や笑顔、そして、「一緒にいる」の信頼関係を構築するという、目に見えない作業がおざなりになります。
目の前の緊急で重要な仕事に終始して、緊急でない重要な仕事に目がいかなくなるのです。
この緊急でない重要な仕事に日々向き合えるかは、人生100年時代という長期的なビジョンでみると、経営安定化においても非常に重要なポイントになります。
そして、緊急でない重要な仕事を生き癖にするには、健康経営、つまり「働けば働くほど元気になる職場環境」が不可欠です。
この「スタッフファースト」の考えは、健康増進型歯科医院だけではなく、歯科医院、ひいては一般的な企業でも当てはまります。
経済産業省は2015年から健康経営銘柄を公募して、健康経営優良法人を毎年認定しています。
健康経営優良法人は一部上場の大企業から認定が始まりましたが、2017年からは中小企業にも健康経営優良法人の認定制度が広がりました。
最近では働き方改革と称して、有給休暇のある一定の消化日数の義務化などの取り組みも現れています。
しかし、この「スタッフファースト」や「健康経営」の取り組みは海外に目を向けると、新しい取り組みではありません。
例えば、イギリス政府は「Working For A Healthier Tomorrow」というレポートを2008年に発表し、どのような職場環境がどのように労働者の健康に影響を与えるか、また、失業が与える社会的、心身的損失など、様々なエビデンスや統計を交えて報告しています。
長期的な健全経営を考える上で、スタッフがいかに働きやすい環境を整えるかを院長(リーダー)である開業歯科医は日々研究する必要がありますが、上記の政府の動向や海外のレポートも先生がたのクリニックでの健康経営改革で参考になるのではないかと思います。
あと、働き方改革やワークライフバラランスで影響を与えた人物として、ワークライフバランス社(https://work-life-b.co.jp/)の小室淑恵さんという方がおられますが、書籍やYouTube動画なども参考になると思います。
ご興味のある方はフォローしてください。
POPS研究会 特別講演会 決定!
今年の初めに第一回目の特別講演会を西川先生にご登壇頂き、「0歳から始める包括予防」という題でお話しいただきましたが、お陰様で大盛況に終わりました。
第2日目は、来年の1月19日(日)に、大阪市内の医療法人恵翔会「なかやま歯科」で勤務する歯科衛生士の原野晶代先生、管理栄養士の石川華子先生にお話しいただくことになりました。
両名は歯科衛生士、管理栄養士のそれぞれの立場で、日々密に連携をとりながら、歯科医院での保健指導の在り方を明確にして、院内で口腔内だけでなく、全身の健康をサポートしています。
また、学会や講演、セミナーなどでも幅広く活躍されています。
また、歯科医院で保健指導を行う上で、様々な形があります。
後半1時間ほどは、2ケース症例検討会という形でPOPS会員による発表行い、歯科医院での様々な保健指導のありようを考え、その後、原野先生、石川先生にも再度ご登壇頂き、パネルディスカッション形式で、歯科医院での保健指導に関して意見交換をして、歯科医院での保健指導に対する理解を深めていこうと考えています。
さらに今回、保健指導を行う上で、役立つデバイスを取り扱うメーカー2社、インボディ・ジャパン社とシャープ社にそれぞれ展示ブースを出していただき、インボディ・ジャパン社からインボディ(高精度体組成測定器)を、シャープ社からはバイトスキャン(咀嚼測定器)を展示頂くことになりました。お昼休みや小休憩時に体験も頂けることになっていますので、楽しみにしてください。
POPS研究会の趣旨「みんなの元気を支える歯科」を考えるきっかけになると思います。奮ってご参加ください。
※詳細と申し込み用紙PDFにて添付しておりますので印刷してご使用ください↓
今回の健康ブログは「健康長寿に導く日本食」です(添付PDF)
今回の健康ブログは1975年の食事です。昨年の12月にも同じ題材で書きましたが、少し前の内容より少し踏み込んだ内容になっています。
当院の管理栄養士に栄養学的に観点も踏まえて、わかりやすくまとめました。様々な場所でご活用いただけると幸いです。
今回の健康ブログはどの年代の日本食が一番の健康食かを考えます。
添付PDF「1975年の日本食」
では、今後とも「みんなの元気を支える歯科」を考える会、POPS研究会を宜しくお願いします。
呉 沢哲
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