保健指導を行う歯科医院を健康増進型歯科医院と称することにします。
保健指導を行う歯科医院を健康増進型歯科医院と称することにします。
ご存知の通り、保健指導は歯科ではほとんど保険収載されていません。そんな中で、健康増進型歯科院はいかに保健指導を実践し、経営面で成果を上げることができるのでしょうか。
まずは歯科医院で保健指導する意義をスタッフに理解させ、スタッフの健康にも配慮します。あわせて、保健指導を基盤とし、定期健診の強化を図ることで、経営の安定を実現します。
歯科医院での保健指導は、信頼関係構築が必須です。信頼関係構築なしに、口腔に主訴や関心がある患者に食事指導や運動指導は全く響きません。また、信頼関係を損ないかねません。信頼関係の構築方法は会員ページに詳しく掲載しています。信頼関係構築は定期健診受診率に大きく影響を及ぼします。
定期健診の受診率向上は、行動変容という最終ゴールの通過点にすぎません。ですからスタッフは受診率向上に満足せず、その先?の行動変容を見据えます。結果として、定期健診の高い受診率が維持でき、経営が安定します。
一例として、当院のカルテ枚数と定期健診患者数の変化(@※移動年計)を紹介します。
@※移動年計とは、1年間の累計額を、1か月ずつ移動させて計算する方法です。
月々の変動、季節変動等に影響されないで、純粋に売上等の変動を見るための道具で、これをグラフにすると、トレンドの視覚的理解が容易になります。
このように、健康増進型歯科医院への移行後、カルテ枚数と定期健診受診者数が増えています。健康増進型の働きかけは、「健康増進」という目的を明確にすることにより、生産とは無縁に思える行為でありながら、患者さんやスタッフの信頼関係の強化につながり、ひいては定期健診の受診率向上を基盤とした経営の安定につながることになります。