かかりつけの歯医者さんで定期健診と保健指導を受けれます

DAY13 ヘルスコーチング

 

ここからは患者さんにどのように保健指導内容を伝えていくかについてお話しします。
このステージからは実際は衛生士が定期健診のたびに少しずつ行っていく内容ですので、衛生士に学習してもらう内容ですが、その前に是非、衛生士を指導管理する立場の院長先生にも目を通して頂きたい内容です。
院長先生が目を通した後、ある程度、保健指導内容が進んだ衛生士が研鑽時間を利用して学習するようにしてください。

 

 

ヘルスコーチング

 

保健指導ではなく、ヘルスコーチング?
当院では、保健指導をヘルスコーチングと呼んでいます。
保健指導という言葉には、食事や運動、禁煙など、専門知識をもつ医療従事者による指導というイメージがあります。
例えば、「あなたの体重は標準体重より10キロオーバーです。
脂肪1kgを減らすには、7000kcal の消費が必要で、・・・」というような指導風景が浮かんできます。
しかし私の考える保健指導は、こう言ったイメージのものではありません。
こう言った専門家の「正論」に基づいてのアプローチでは、指導者の管理下でない限り、行動変容を遂げることができないと考えます。
私が考えるヘルスコーチングは、 患者さんや生活者に、指導者の管理から離れても、習慣化しうる自発的な行動変容を起こすためのものです。

 

指導方法にはコーチングとティーチングがありますが、コーチングを理解する前にティーチングとコーチングの違いを見てみましょう。

 

ヘルスティーチング

ヘルスコーチング


 

図のようにティーチングは、専門的知識を持ったティーチャーがクライアントに問題解決のための専門的知識やスキルを与え、ティーチャーの言うとおりに行動してもらいます。
例えば、泳ぎ方を教えたり、釣りの仕方を教えるといった具合です。

 

一方でコーチングでは、コーチがクライアントに寄り添って、クライアントに問題解決のために一緒に考え、クライアントが自発的に問題を解決できるようにサポートします。

 

ティーチングとコーチングの使い分け

 

ヘルスティーチング

 

衛生士は無意識あるいは意識的にこのティーチングとコーチングを使い分けているはずです。
とりわけ、ホームケアに関しては患者自身にしてもらわないといけないことが多いので、ティーチング的アプローチのみではうまくいかなことが多いからです。
ダイエットコントロールも含めて、患者さんに寄り添って、自発的に気づき、自ら問題を解決できるようにコーチング的アプローチが必要になるはずです。

 

まさしく、歯科医院で行う保健指導は、定期健診など3ヶ月に一回程度しか患者さんと寄り添うチャンスがない環境では、保健指導はヘルス「コーチング」である必要があるのです。

 

 

 


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