高血圧に隠されたトリック
こんにちは!今回のテーマは「高血圧」についてです★
当初、高血圧の基準値が定められたのは脳の血管が破れることによる脳出血を防ぐことが目的でした。しかし、現代日本人の栄養状態は過去と比べて大幅に良くなっており、血管も非常に丈夫になっています。そのため、1950年代は脳卒中の9割以上を脳出血が占めていましたが、2005年になると、脳出血が26%、脳梗塞が63%と脳出血は大幅に減少しています。にもかかわらず、高血圧の基準値はどんどん厳しくなっていきました。1978年までは上(収縮期血圧)180㎜Hg以上/下(拡張期血圧)100㎜Hg以上だったのが、旧厚生省の改訂で上160以上/下95以上となったのです。2000年以降は日本高血圧学会が決めたガイドラインにより、上が140以上/下90以上に改訂され現在に至ります。つまり、70年代までは180以上にならないと高血圧と言われなかったのが、今は140以上で高血圧と診断されるのです。
高血圧と診断されると、多くの人に降圧剤が処方されます。だが、そもそも高血圧症に降圧剤を使用した治療は効果があるのでしょうか。この答えを求めるために、1967年アメリカ退役軍人グループによるものを皮切りに、世界各国で多くの比較臨床試験が行われてきました。これから降圧剤の臨床試験のデータを紹介します。なぜならこういったデータが高血圧の基準値を決める根拠にされているからです。臨床試験のデータに問題がなければいいのですが、実際は様々なトリックが隠されています。
最初の降圧剤の比較臨床試験は、アメリカ退役軍人グループを対象としたベテランズアドミニストレーションスタディーで、1967年に世界で最も広く読まれている医学雑誌「JAMA」に発表されました。対象は下の血圧が115~129の重症高血圧患者(男性)143人です。この研究で、降圧剤を投与したグループの方が死亡数も重症合併症を起こした人も有意に少なかったため、「降圧剤で高血圧を治療すれば死亡率を低下できる」という医学の常識ができてしまいました。しかしこの臨床試験の内容をよく見れば、真実は違うことに気づくでしょう。まず対象者が問題です。下の血圧が115~129と言えば、生命の危険にさらされている極めて重症な高血圧患者です。つまり、高血圧で死にそうな重症高血圧患者の血圧を下げるので、死亡率が下がるのは当たり前です。あえて言うならば、極端な症例に対する効果をもってして一般的な高血圧にも有効であるような印象を与えます。これはさくらであり、いわゆる“チャンピオンデータ”です。チャンピオンデータとは、医学や科学の世界で嫌われる「都合のよいデータ」という意味です。その後、1977年のUSPHS研究(アメリカ公衆衛生局研究)、1980年のOSLO研究(ノルウェー)、1993年のTOMAS試験(アメリカ)と、軽症高血圧患者を対象とした種々の降圧剤の比較臨床試験が行われてきました。OSLO研究では降圧剤には脳卒中を抑える効果があるという報告がありましたが、心血管イベント(狭心症、心不全の悪化、心不全や狭心症による入院、一過性脳虚血発作)の発症率に関してはいずれの臨床試験でも有意差は出なったのです。これで分かるのは、重症高血圧でない場合、降圧剤に心血管イベントや死亡を予防する効果はあまり期待できないということです。また2013年には、血圧を下げすぎると脳委縮が進行するという報告も出されています。心血管疾患や脳血管疾患など動脈硬化性疾患を有する663人の患者に対し、降圧剤で下を70以下に下げた場合は、90以下と比較して脳委縮が起こりやすかったのです。ただし、下が90以上の場合は血圧を下げた方が脳委縮の進展を抑制しました。
これらのことを考えると、医療を受ける側の自己防衛が大事になってきます。医師の前では家で計る血圧よりも高めに出ることは、経験のある方も多いでしょう。実際、診察室血圧は家庭血圧よりも10くらい高くなります。診察室血圧と家庭血圧で診断が異なる場合、家庭血圧が優先されることになった。こうして改訂がなされたのは歓迎すべきことであるが、心配するのは、これが高血圧の治療にあたる医師すべてに浸透するのには10年くらいかかってしまうのではないかということです。それくらい世の中には最新の医学知識にアップデートしようとしない不勉強な医師が多いです。これまでも、信憑性に欠ける臨床研究の結果をもとに作成されたガイドラインを盲信的に信じる医師によって、高血圧でもないのに高血圧にされて必要ない降圧剤を投与されてきた人は数多くいます。これからも、同じような被害を被る患者を見るのは忍びない。残念なことだが、医療被害から逃れるためには、医療を受ける側もまた、医師を信用しないで自らの病気の知識を深めて自己防衛するしかないと思います。
参考著書 病気を治せない医者
テニス選手ジョコビッチも実践しているグルテンフリー
こんにちは
今回のテーマは「テニス選手ジョコビッチも実践しているグ
ルテンフリー」についてです。
テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手をご存知ですか?
ジョコビッチ選手はテニス人気のない国セルビアで生まれ育ち、厳しい練習と経験を重ね、
2011年に3つのグラウンドスラム大会(全豪・ウィンブルドン・全米オープン)を制し、12カ月間で51戦中50勝という記録を残した人です。
そんなジョコビッチ選手がこのような素晴らしい記録を遺す前には、
アレルギー症状や喘息があり、栄養士による食生活の管理や、トレー
ニングなどを徹底して行っていましたが、
試合中に体調不良や呼吸困難で倒れてしまうことが
度々ありました。
そんなジョコビッチ選手が行ったことは、グルテンフリーの食生活です。
数日間グルテンを摂らない食生活を送るようになって
から身体がすぐにいい方向に向かい、無駄な体重が落
ち、動きが速くなり、柔軟性も増し、集中力も高まり
、疲れを感じることも、息切れすることもなくなりま
した。
今まであった恐怖や疑念はすべて自信と置き換えられ
、アレルギー症状も消え、喘息も出なくなり「世界最
高の選手」に生まれ変わることが出来たのです。
さて、グルテンとはどんなものなのでしょうか?
グルテンとは、小麦やライ麦、大麦などの穀物に含ま
れているタンパク質です。
パンに柔らかさを出す「グル―」の働きをします。
全粒穀物製品も含め、あらゆる小麦製品にはグルテン
が含まれています。
グルテンが含まれている食べ物
①パン
②麺・パスタ
③ケーキ・マフィン・ドーナツ・バンズ・パイ
④クラッカー・プレッツェル・スナック類
⑤シリアル
⑤ビール(麦芽から蒸留されたアルコール飲料)
ここに挙げたのはほんの一部です。
ではなぜグルテンに問題があるのでしょうか?
私たちが摂取するカロリーの20%を小麦が占めている
と言われています。
なので大なり小なり恒常的なグルテン反応を経ている可能性
が非常に高いです。
多くの人はジョコビッチ選手と同じような「グルテン不耐症」程度で、
5人に1人は小麦製品に対して過敏になっていると言われ
ています。
症状は体が重かったり、疲れたり、気弱になったり、肥
満、下痢、肌の吹き出物、消化不良など
穏やかなものから深刻なものまで幅広く普段の生活から来ている疲れだと思い込んでいる場合が多いです。
グルテンを取り除くことにより、すぐに体重が減少し、エネルギー
が増加し、あるいはアレルギーおよびその他の免疫不
全が消える可能性もあります。
ジョコビッチ選手は、グルテンをカットすることで状態が良くなったのは身体だけでなく、明晰な判断ができるようになり、前向きに考えられるようになったそうです。
グルテンフリーの食事はグルテン不耐症でなくても全
ての人にお勧めします。
なぜなら小麦を食べると血糖値が急上昇し、それを下げる
ためにインスリンが過剰に分泌されると脂肪を溜め込
み、太りやすくなります。
簡単ではないですが、一度2週間試してみて下さい。
ジョコビッチ選手は、体重は減り、身軽になり、動きが格段に良くなり、思考も明瞭になり、2週間絶った頃には、もう昔には戻りたくなくなっていたそうです。
時には間違ってグルテンを体内に入れてしまうあると思うが、その時こそ体がそういった食物を拒絶していることを悟ると思います。
動きが鈍くなったり、めまいを覚えたり、朝の目覚めが極度に悪くなったりするはずです。
つまり、体はあなたに対してこういった食物はもう求めていないと伝えてきているのです。
日本ではまだ浸透していませんが、欧米では「グルテンフリー」の食品が増えており、実践している人もたくさんいます。
参考著書:ジョコビッチの生まれ変わる食事
パソコンやスマホが手放せない人は老眼になりやすい
こんにちは!
今回のテーマは
「パソコンやスマホが手放せない人は
老眼になりやすい」です。
パソコンやコンピューターゲーム、携帯、さらにはスマートフォンの普及で、
現代人はとんでもなく目を酷使せざるをえない環境に置かれています。
その結果、最近増えているのが「テクノストレス眼症」という症状です。
別名「VDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)
症候群」。
こちらの呼び方のほうが、なじみがあるかもしれません。
これは、同じ姿勢で、長時間、近距離でこれらのディス
プレイを見続けることで起こる、目を含めた全身の疲
労症状のことです。
ときに、精神的な不調をも引き起こすこともあります。
目に関していえば、ピントが合わせづらいという、
老眼に似た症状が現れることがあります。
固定した距離でずっとモノを見続けていると、
毛様体筋はピントを合わせ続けるため、緊張
しっぱなしになります。
筋肉は同じ状態が続くと疲労し、硬くなっていきま
す。
たとえば、同じ姿勢を10分キープしていると、全身がコチコチになってきますよね。
それと同じことが毛様体筋でも起きているのです。
そのためふと目線を移したときに毛様体筋が素早く反
応できず、
すぐにピントが合わせられないという、老眼に似た症
状が出てくるのです。
でも、これは老眼とは別物です。
VDTは加齢ではなく、目の使い過ぎでピントが合わせ
づらくなっているだけです。
水晶体そのものはまだ硬くなっていませんから、安心してください。
若いうちなら、こまめに目を休ませるなどすれば、すぐに回復します。
ただし、こういう目の使い方が習慣になってくると、やは
り目の老化を進めてしまいます。
本来の、目にとってちょうどいい使い方をしてあげたときよりも早く、「老い」が来ます。
そういう意味で、パソコンを長時間使う仕事だったり、スマ
ホや携帯を手放せない人は、老眼になりやすいと言えます。
ご自分がそれに当てはまると感じるなら、早期のケアが必要です。
老眼を進行させないために、紹介するトレーニングや習慣を、日々の生活に取り入れていくことをお勧めします。
毎日、パソコンを長時間使わなければいけない。
そんな方は、パソコンまわりに「ひと工夫」です。
それだけで、目にやさしい環境をつくることができます。
では、どうするか。
①目とパソコン画面との距離を、50~70cmにする
目を疲れさせないためには、目と画面との間が近くなりすぎないことが大切です。
理想は50~70cmです。
デスクトップパソコンであれば、そのあたりの距離の調整は容易ですよね。
一方、ノートパソコンの場合、距離を離すにも、キーボードが画面とくっついているので難しい。
そこでおすすめは、外付けのキーボードの使用です。
こうすれば、画面の位置を自由に移動することができますよね。
②パソコン画面は、やや見下ろせる位置に置く
パソコンの画面を見るとき、見上げるよりも、見下ろすほうがお勧めです。
逆に、見上げる位置に画面があると、目を見開きがちになり、ドライアイの原因になります。
③部屋の片隅に観葉植物を置く
先ほど「『目の休憩時間』には遠くを見ましょう」と述べました。
その際、ボンヤリ眺めるのに打ってつけなのが、観葉植物です。
グリーンは目に優しい色。目の周りの筋肉の緊張をほぐしてくれます。
置く場所は、机の上などの近距離ではなく、やや遠くに。
そうでないと、「遠くのほうを見る」がしづらくなってしまいますからね。
④部屋を暗くしすぎない
目を疲れさせないためには、部屋の明るさにも要注意です。
電気をつけず暗い部屋で、パソコンの画面の光だけを見ていると、目に大きな負担をかけてしまいます。
部屋の環境とパソコンの画面との間に、できるだけ明暗のコントラストがない環境をつくりましょう。
一日の中で誰もがパソコンやコンピューターゲーム、携帯、スマートフォンなどを使いますよね。
ちょっとした工夫で目の老化を予防できたり、全身の疲労症状を和らげることができます。
先ずはできることから始めていきませんか?
参考資料:9割の老眼は自分で治せる 日比野 佐和子 より引用
自己評価年齢と死亡率の関係
こんにちは歯科衛生士の大迫です。
今回のテーマは
「自己評価年齢と死亡率の関係」についてです。
英ロンドン大の研究チームが米医学誌にこんな調査報告を発表しました。
自分は実年齢より若いと思っている高齢者は、
そうでない人に比べて死亡率が低い!
加齢に関する英国の長期研究に参加した52歳以上の男女計約6500人に、
2004~05年にかけ「自分では何歳ぐらいだと感じますか」と尋ねました。
実年齢と回答との差によってグループ分けし、13年3月までの追跡期間
(平均8年3ヶ月)中の死亡率を比較しました。
対象者の実年齢の平均は65・8歳、自己評価年齢の平均は56・8歳。
自己評価年齢
①実年齢より3歳以上若い
②実年齢並み(マイナス2歳~プラス1歳)
③実年齢を上回る
の3群に分けました。
このうち、実年齢より3歳以上若く感じる人たちの割合が69・6%と最も多かった。
死亡率は、自己評価が若い方から順に
①14・3%
②18・5%
③24・6%
で、実年齢より年上だと感じる人の死亡率が
明らかに高かったのです。
死因別では、心臓血管系の病気による死亡と関連がみられましたが、
ガン死との関連はありせんでした。
実年齢より老いていると感じる背景を探るため、研究チームは体の病気やうつ、喫煙などの生活習慣といったさまざまな項目について影響を分析しました。
その結果、病気や不健康な生活習慣などがあると
死亡リスクが高まることは分かりましたが、
それらの影響だけでは、死亡率の高さは説明できません。
研究チームは、年齢の自己評価を左右する要因が特定できれば、死亡リスクの改善につながる可能性もあるとみて
「さらに背景を分析する必要がある」と指摘しています。
沖縄タイムズ(共同)2015年3月5日(木)
咬みあわせと視力
こんにちは!今回は視力について。
視力と咬み合わせは大きく関係しています。
近年わが国の若年層の視力低下は著しく視力低下の始まる年齢、視力低下速度とも早まっています。このような国民病ともいうべき日本人の視力低下の原因として、テレビゲームや過度の読書習慣など生活習慣の変化を指摘する声も多いですが、その真の原因は分かっていません。
これに対して、食物の軟化にその一因があると考えた研究者のグループがいます。軟らかいものを食べることが多くなったため咀嚼の必要が薄れ、目の毛様体筋を含む顔面の筋力が低下し、水晶体の調節を困難にした結果、視力を低下させたとする仮説です。この仮説を検証するために、アンケート調査ならびに咬合力の測定などが行われています。
看護学生272名に対して咬合状態と視力に関するアンケート調査が行われました。咬合状態を知る1つの指標は虫歯の数です。とくに第一大臼歯(奥から2番目の歯)は人の体重とほぼ同じ程度の荷重に耐えるといわれていて、咬合力の指標として選ばれることが多いです。
そこではじめの調査として第一大臼歯の虫歯の数と視力の関係をアンケートしました。
対象者全員の視力の平均値は0.29であった。しかし4本の第一大臼歯のうち虫歯の数が2本以下と3本以上の2群に分けて、各群の視力の平均値を求めると、前者が0.31であったのにたいして後者は0.22と低い値を示した。このことは、第一大臼歯が残っていて咀嚼力の大きなグループのほうが視力がよいということを意味する結果です。
次に、日常の食生活のなかで硬い食品と軟らかい食品のどちらを好んで食べるか、食品の嗜好について質問しました。
その結果・・・硬めの食品を好むグループの視力の平均値は0.31、軟らかめを好むグループのそれは0.27と、硬めを好むほうが視力が若干よいことが明らかになりました。
さらに食品嗜好の心理的背景をさぐるために、調査対象者が日常摂取する食品のうち、硬いと感じる食品を聞いたところ、上位にはせんべい、するめ、リンゴなど、硬さの性質は違うものの納得できる回答が並んびましたが、そこに現れた食品には普通は硬いと評価できない「ご飯」と答えたものが、272名中8名(約3%)ありました。一部の回答者の日常食生活が軟食品だけで構成されている可能性をうかがわせる結果です。また「これまでに食べたもっとも硬い食品」に対する回答には、フランスパンというものもみられ、極端に軟食の傾向をもつ者が含まれていることを示しています。
同様に日常摂取する軟らかいと感じる食品を聞くと、豆腐、麩など古くからの日本の食品が少なく、その多くは比較的近年になって摂取されるようになった外来の食品で占められていました。たとえばヨーグルト、プリン、ゼリーなどで代表されるものであり、その大部分は咀嚼をほとんど必要としない食品でした。
これらの資料を揃えたうえで、今度は同一食物に対する正常視力者と低視力者の食品感覚を比較しました。
標準化された食物の硬さの判定表から、比較的一般的な20食を選び、「非常に硬い」から「非常に軟らかい」までの5段階に分けて食物の硬さを、調査対象者に評価してもらいました。その結果、ある特定の食品について、正常視力者はおおむね軟らかいと評価をすることが多く、低視力者は硬いという評価をする傾向があり、両者の間で食物の硬さに対する評価に違いを示していました。これは正常視力者と低視力者の、日常の食生活における食品構成に違いがあることをうかがわせるものでした。
これらのアンケート調査とは別に、高校2年生の男女を対象に、咬合力計を用いて、第一大臼歯の咬合力の測定を行ない、視力との関係を検討した研究があります。その結果は、咬合力は男女とも正常視力者の平均が低視力者を上回りました。これらの結果は、いずれも食物の軟化が視力低下の一要因となるという仮説を補強するものです。しかし、咬合力の低下と視力の低下の相関は動物実験などの基礎的手法で実証されたことはなく、あくまで集団を対象として傾向をみたときに、両者の因果関係が浮かび上がってきたということにすぎないのです。ただ、近年の日本人若年層の急激な視力の低下は、食生活を始めとする生活環境の激変の結果であるとする考えは注目に値すると言えます。
参考資料:咀嚼健康法~脳と体を守る~ 上田 実著 より引用
噛み合わせといびき
☆こんにちは。今回は”いびき”について。実は、いびきと咬みあわせは大きく関係しています!!!
いびきは、軟口蓋の薄い筋弁と、舌根や咽頭との間にできる隙間に空気が流れるときに生じる上気道の振動騒音が喉と口腔に共鳴した音です。
日本人の半分はいびきをかくといわれ、ひそかに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。通常、ヒトは鼻腔を通じて呼吸を行っているが、心身の疲労が強いときや泥酔して眠りについたとき、口で呼吸することがあり、いびき音が発生します。
軟口蓋には鼻腔と口腔の間の空気の流れを遮断する弁の働きがあり、肺から出てきた空気を鼻に送るか、口から出すのかの調整をしている。しかしこの軟口蓋の働きが弱まると、口腔と鼻腔の遮断がうまくいかなくなります。
若い頃にはいびきをかかなかった人でも、中年以降になるとかくようになるのは、軟口蓋や上気道の筋肉の緊張が弱まることが理由である。
もともといびきをかく人は、下顎が小さく首の短く太い場合が多い。このような人は、咽頭の周りに脂肪がつき、気道が狭くなっているので、余計に空気抵抗が大きくなっている。
また、舌が普通の人よりも喉の奥に位置しているので、軟口蓋と喉と舌根によってできる空間が狭く、空気の振動が起こりやすい環境ができる。
どんな人でも仰向けに横たわり、口を少し開くと下顎が後ろに下がり、それにつれて舌根が沈下する。このとき、下顎が後方へ移動するのを防いでいるのが、上下の歯列によってできている咬合である。
しかし、歯が抜けたり、歯並びが悪く歯と歯の間の接着面積が少ないと、下顎は容易に後方へ移動し、いびきをかきやすくなる。
この状態がひどくなると、喉と舌根が接し気道抵抗が増大し、呼吸が一時停止してしまうことすらある。睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気である。
いびきと睡眠時無呼吸症候群はいずれも科学の交代と舌根の沈下が一つの引き金になっておこる、咽頭と舌根部の通気障害と考えることができる。噛み合わせの不全が下顎の後退と舌根の沈下を誘発するとすれば、咬合治療によっていびきを治すことができるはずである。
☆★最近、睡眠中に上下の歯列の間にスプリントと呼ばれる噛み合わせを改善する一種の装置を装着して下顎の後退を防ぐ治療が行われ、いびき治療に効果を上げています。
治療は初めに上下顎の歯型を取って上顎にたいする下顎の位置及び上下顎の噛み合わせを検査する。たいていの場合、いびきをかく人は下顎が上顎に比べて後方にある。
そこで歯形模型の上で下顎の位置を5ミリ程度前方に移動させ、その位置で人工的に咬み合わせをつくる。スプリントには新しく作られた咬合位置を固定する役割がある。上顎にスプリントを装着して、下顎を噛み合わせると、下顎は新たに設定した前方位置に誘導され、結果として上気道が拡大することになる。
このスプリント治療では85%が完全治癒し、10%には改善が見られた。この方法は簡便で手術のような負担がほとんどなく、咬みあわせを改善するだけで治療できる有効な方法です。
ツインデンタルクリニックでもこのスプリントという装置をつくることが出来ますので、また気になる方はお声掛けください(^o^)♪
人間より体温の高い動物の肉は血を汚す
こんにちは!(^^)!温かくなり桜がきれいな季節になりましたね☆★
今回は「人間より体温の高い動物の肉は血を汚す」
というお話です。
牛や豚や鳥の体温は、人間よりも高い38.5~40℃。鳥の体温はそれよりもさらに高い41.5℃です。
こうした人間よりも高い体温の動物の脂は、その体温で最も安定した状態にあるということです。
つまり、それよりも体温の低い人間の体内に入った時には、ベタッと固まってしまう。この脂肪のベタつきが、血液をドロドロにしてしまうのです。
ドロドロになった血液は、流れが悪くなり血管の中で停滞したり詰まったりします。
一方魚は、変温動物ですから、通常の状態であれば、人間よりはるかに低い体温をしています。その脂肪が体温の高い人間の体内に入るとどうなるでしょう。
フライパンなどで油を加熱すると、溶けてさらさらの液体になります。
それと同じことが起こるということです。魚がもつ脂が血液をサラサラにし、悪玉コレステロールを下げると言われているのは、このためです。
ですから、同じ動物性タンパク質でも、「肉」でとるよりも「魚」でとったほうが、人間の体にははるかに良いのです。
魚には「赤身」と「白身」のものがあります。
一般的に赤身の魚よりも白身の魚のほうがよいとされているのは、赤身の魚のほうが酸化するのが早いからです。
なぜ酸化しやすいのかというと、「鉄分」をたくさん含んでいるからです。
マグロやカツオなど赤身の魚と呼ばれるものは、その名の通り筋肉組織が「赤色」をしていますが、これは筋肉が「ミオグロビン」という特殊なタンパク質を多く含んでいるからです。
このミオグロビンを多く含んでいるため、赤身の魚は、おろして身が空気に触れるとすぐに酸化してしまう。これが赤身の魚は良くないといわれる理由です。
一方、白身の魚は、ミオグロビンをもっていないので、切り身にしておいても、それほどすぐには酸化しません。
ところが、DHAやEPAといった抗酸化物質は赤身の方が多くもっているのです。
それに、ミオグロビンには自然なかたちで鉄分が豊富に含まれているので、貧血がある人には、とてもよい食物といえます。でも、この鉄分も酸化すると酸化鉄になってしまい、貧血改善どころか健康被害をもたらすものになってしまいます。
ですから、赤身を食べる際に気をつけたいのは、鮮度の良いものを選ぶということです。
☆肉類より魚‼
魚は白身か新鮮な赤身を食べた方がコレステロール値を下げてくれますし、血液もさらさらにしてくれるようです☆
参考資料:サンマーク出版「病気にならない生き方」新谷 弘実より
30分ずらし睡眠術
こんにちは寒い日が続いていますが、元気にお過ごしでしょうか
体調管理に睡眠は大切ですね今回も睡眠についてのお話です
早寝早起きを確実に身につける、「30分ずらし睡眠術」をご紹介します。
早起きは三文の徳早寝早起きを身につけたいと思っている人は多いものです。でも、一念発起しで「さあ、今日から早く寝るぞ」「明日から早く起きるぞ」と一気に改善をはかろうとしても、たいていの人が失敗します。きっと、3,4日もすれば元の睡眠パターンに戻ってしまうのではないでしょうか。
??なぜ、失敗してしまうのか
それは、ただでさえ少ない睡眠時間がさらに減ってしまうことになるからです
たとえば、「今日から1時間半早く寝るぞ」といっても、そうそう寝付けるものではありません。それで1時間半早く起きたとすれば、いつもより1時間半睡眠が不足することになってしまいます。
それだけ睡眠が不足してしまうと、日中に居眠りなどが起こりやすいですし、その居眠りが夜の睡眠に影響して、いっそう寝付けなくなることもあります。そういうパターンで結局は失敗に終わってしまうことが多いのです。
では、どうすればいいか??
一気に早寝早起きしようとするからダメなのであって、少しづつ時間をかけてずらしていけばいいのです
「30分ずらし睡眠術」
まず、「1週間30分の早寝」をし、次の週は「1週間30分の早起き」をして、これを繰り返すことによって、少しずつ眠る時間帯を早めていくのです。無理なく早寝ができるのは30分が良いようです。
たとえば、いままで午前0時に寝て午前7時に起きていた人が、1時間早めて、午後11時に寝て午前6時に起きることにチャレンジしたいと考えたとしましょう。
その場合は、まず、
*最初の1週間、いつもより30分早い午後11時30分に寝るようにします。そして、起きる時間はいつも通り午前7時。いつもよりプラス30分になって、寝不足になる心配はありません。
*次の2週目は、これまでより30分早い午前6時30分に起きるようにする。前週に比べると睡眠時間が30分マイナスになっていますが、チャレンジ前と同じ睡眠時間に戻っただけです。
*3週目は、また就寝を早めて午後11時に寝て、午前6時半に起きるようにする(睡眠時間はプラス30分)。
*最後の4週目は、午後11時に寝て、起床を30分早めて午前6時に起きるようにする(睡眠時間はマイナス30分)。
これでチャレンジ前に比べると、就寝と起床が1時間早まったことになるわけです。
いかがでしょう。この「30分ずらし睡眠術」であれば、無理なく早寝早起きの習慣を身につけることができるはずです
ポイントは、平日も休日も変わらず、1週間同じ就寝/起床時間をキープすること。
それと、最初の1週間で30分余分に寝ておいて、その“睡眠時間の貯蓄”を次の1週間の30分の早起きに使っていくような感覚で臨むことをおすすめします。
元手もなしにいきなりチャレンジしようとしても、すぐに資金不足になって立ち行かなくなることは目に見えています。まずはベースを整えてから、時間をかけて計画的に進めていくべきですね
参考資料:「睡眠力」を上げる方法 白川 修一郎医学博士
睡眠不足はメタボの危険因子
2015年最初の健康ブログ本年もよろしくお願いします
みなさんは睡眠不足によってメタボのリスクが大きく高まることをご存知でしたでしょうか
メタボリック・シンドロームは、「肥満」「高血圧」「高血糖」「脂質異常症(高脂血症)」が重なることによって心臓病や脳卒中などの命に関わる疾患のリスクが高まる病態のことを指します。メタボの4つの危険因子のうち、肥満、高血圧、高血糖については、睡眠不足によって悪化することが科学的に判明しています。また、残りの脂質異常症も睡眠の不足によって影響が現れることがわかっています。アメリカの医学界では以前からメタボの予防と解消には「睡眠不足を解消すること」が必要不可欠とされているのです
では、睡眠が不足すると、具体的にどのようなリスクが高まるのか、順に見ていきましょう。
まずは、肥満。
睡眠不足が続くと太ることは、様々な研究で証明されています。
アメリカのコロンビア大学の研究チームが行った疫学調査、「7~9時間の睡眠の人に比べ、4時間以下の睡眠の人は肥満率が73%も高く、5時間睡眠の人の肥満率も50%も高い」ことが分かっています。また、アメリカ・スタンフォード大学の疫学調査では、「短時間睡眠の人は、食欲亢進ホルモンのグレリンが増加して、食欲抑制ホルモンのレプチンが減少する」ということもわかっています。
すなわち、睡眠時間が短くなるほど食欲を抑えられなくなり、ついつい食べてしまうようになるのです。
さらに、その場合、ごはんやパン、甘いものなどの糖質の摂取が多くなることもわかっています。これらの糖質は体内に入るとブドウ糖になり、余分なブドウ糖が脂肪に変えられ、脂肪細胞としてストックされていくことにあるのです。
しかも、睡眠が足りていないと疲労感が増し、日中の活動量が落ちてエネルギー消費量が減少します。摂取エネルギーばかりが増えて消費エネルギーが少なければ、当然、余分なエネルギーが蓄えられていく一方。それで睡眠不足が続くと、どんどん太ってしまうわけです。
つぎに高血圧と高血糖について
アメリカのシカゴ大学の調査で、「5時間睡眠の人は、6時間睡眠の人に比べて高血圧リスクが37%も高まる」ことが分かっています。また、コロンビア大学の調査でも、「5時間以下の睡眠の人は、7~8時間睡眠の人と比べると高血圧になる確率が倍になる」という結果が出ています。
血圧は自律神経の影響を受けていて、睡眠不足が続くと交感神経が緊張したまま下がらなくなり、血圧や心拍数、呼吸ピッチを上昇させるように働きます。このため、仕事が忙しくてろくに寝ないような日々を送っていると、血圧が上がってしまうことが多いのです。
睡眠時間と糖尿病の因果関係を調べた研究も世界各国で行われていて、睡眠不足や不眠によってⅡ型糖尿病の発症率が2倍に上昇することなどがわかっています。
このように、睡眠不足は、肥満や高血圧、高血糖を招き、メタボになるリスクを大きくアップさせてしまうのです
日本人の睡眠時間は世界各国と比べると相当に少なく、ハイリスク者は数えきれないほどいるはずです。しかも、日本人には医療関係者からして「睡眠の不足がメタボにつながる」という意識があまり浸透していません。
睡眠不足はメタボのいちばんの危険因子だった
ですから、健康診断などでメタボを注意された方は、食事や運動面だけでなく、ぜひ日ごろの睡眠を見直してみるようにしてください
参考資料:「睡眠力」を上げる方法 白川 修一郎医学博士
テロメア
こんにちは毎日寒い日が続いていますが、みなさまは元気にお過ごしでしょうか
今回は「テロメア」についてお話します。
細胞の中には、DNAがらせん状にぐるぐると巻きついてできた、染色体という細長いヒモ状の器官が浮かんでいる。テロメアは、その染色体の両端にくっついている「保護キャップ」のようなもので、大切な遺伝子情報を守る役割をしているます
(図)染色体(左)とテロメア(右・拡大)
このテロメアは、細胞が分裂を繰り返すたびに短くなっていく。そして、テロメアがすっかりすり減ってしまうと、細胞は二度と分裂できなくなり、寿命を迎えて死滅してしまいます。
テロメアが短くなってくると・・・細胞分裂の際、遺伝子のコピーにエラーが生じるようになる。その結果、細胞のエンジンであるミトコンドリアが劣化・減少して、活性酸素をバンバン出す不良エンジンになる。代謝も低下して、動脈硬化や心筋梗塞などを引き起こすメタボの一因となったり、肌にシミやシワもできてくる。 そのため、以前からテロメアをいかに長く保つかが、病気や老化を防ぐ重要なポイントのひとつとして注目されていたのだが、最近では、テメロアそのものに活性酸素を抑制したり、代謝に関与する機能があることもわかってきて、テロメアへの注目度はますます高まっています。
不幸せだと、老化時計「テロメア」が短くなる!
幸せかそうでないかで、分子レベルにも大きな差がみられます。私たちの身体には、自分がどれくらい老化しているかを一目で見ることができます「老化時計=テロメア」といわれています。
たとえば、特殊な電子顕微鏡で皮膚細胞のテメロアを見てみると、若い人の皮膚細胞のテメロアはまだ十分長いが、高齢でシミやしわがたくさんある人の皮膚細胞のテロメアは、ほとんど点のようにしか見えない。そのため、テロメアは「老化時計」とも「寿命時計」とも呼ばれています。
そんな中、テロメアと幸せの関係を示す研究結果も登場している。2004年カリフォルニア大のノーベル賞受賞学者たちの研究で、慢性疾患を持つ子供の母親たちの細胞を調べた結果、子供の看病をする期間が長く、継続的にストレスを抱えている母親ほど、テロメアが短いことがわかった。これまでにも、「太っている女性は太っていない女性に比べ、10年もテロメアが短い」「タバコ1箱を毎日10年間吸い続けると、テロメアが2年分短くなる」といった研究結果が発表されていたが、肥満や喫煙に加え、ネガティブな気持ちもテロメアをすり減らせ、寿命を縮めます。
つらいこと、嫌なことがあってネガティブな気持ちが増幅しているとき、あなたの細胞内でもまた少し、テロメアが短くなっているかもしれない
国際ポジティブ心理学会の創設メンバーの一人、ミシガン大学の教授は「人生のゴールは、出来る限り長生きすることではなく、出来る限り長く若く生きることだ」とおっしゃっている。「幸せな人は長生きする」といっても、よぼよぼで長生きしたのでは、人生を楽しむことができない。
内臓や身体機能だけでなく、見た目も若いまま長生きするためにも、テロメアをできるだけ長く保っていたいですね
参考資料:文春新書「ごきげんな人は10年長生きできる」坪田和夫より