噛み合わせと肩こり
噛み合わせと肩こり
下顎前突群(受け口),上顎前突群(出っ歯)ともに正常の噛み合わせよりも肩こりの症状出現率が高かった.(※)
また、開咬といって、奥歯が噛んでいるのに、前歯が全然あたっていない状態で一番、肩こりが多いという報告がありました。
では、なぜ噛み合わせが悪いと、肩こりが生じるのでしょうか?
身体は筋膜といわれる帯で包み込まれているのをご存知ですか。顎の筋肉周辺から螺旋状に上から下にぐるぐると身体を覆っています。その始まりが顎の筋肉(咬筋)周辺にある筋膜です。それから、グルグルと下に降りて、肩まわりをまいて降りていき最後は足のかかとや甲を取り巻きます。
顎の筋膜は肩の筋膜と近いので、噛み合わせの異常が顎の位置異常(前後や側方の異常)につながり、肩の筋膜のたるみや張りにつながると考えられます。噛みあわせも肩こりと大いに関係があります。
また、悪い姿勢を続けると肩周囲で筋膜にしわができたり固まったりし、肩こりの症状を引き起こします。したがって、繰り返しになりますが、筋膜にも無理のかからない姿勢が大事です。骨盤を立てます。
顎と肩をつなぐ筋肉
胸鎖乳突筋、僧帽筋をはじめたくさんの筋肉が顎や頭蓋骨と鎖骨などに繋がっています。噛み合わせに異常があると、顎と肩をつなぐ筋肉が引っ張られたり、凝り固まったりしやすくなります。
つまり、姿勢をよくして、筋膜がたるんだり、はったりしないように心がけることが必要ということになります。また、噛み合わせをよくするには特に、幼少期に「よく噛む」癖をつけることが重要です。大人になってからは被せたり、矯正をしないとうまくいかないこともあるので、当院のスタッフに気軽に声をかけてください。
肩こりは頭の位置にも影響を受けます。頭の重さは約5kg程度で、ボーリングの玉くらいの重さもあります。
実は頭の向きで、頭の重さが変わります。そう、スマホ社会の現代人は肩こりのリスクが極めて高いのです。また、柔らかいもしか食べないで噛み合わせに異常をきたしやすい生活習慣はさらにリスクを増大させます。
スマホを見るときの姿勢や噛み応えのある食習慣で肩こりを卒業しませんか。
(※)原著論文 咬合と身体症状
Author:松尾 直子(愛知学院大学 歯 第1口腔外科), 山下 敏康, 木下 靖朗, 他
Source: 愛知学院大学歯学会誌 (0044-6912)30巻2号 Page357-365(1992.06)
肩こり
今回の健康ブログは「肩こり」についてです。
みなさん肩こりはありますか?
厚生労働省による平成25年の国民生活基礎調査によれば、肩こりは男性が訴える症状の第2位、女性に訴える症状の第1位であり、この傾向は年齢が高くなるほど強くなっています。
肩こりの疫学とQOLへの影響を調べた研究論文がありますが、注目したのは「肩こりがあると、自覚的な労働の大変さが誘発される」という事実です。
つまり、肩こりがあると、日々の仕事や家事がつらく感じるという事です。肩こりのある人生とない人生で、日々の労働が楽にも苦にも感じるのです。毎日ですよ!これは人生の幸福度にも大きく差が出るはずです。そこで肩こりについて少し深く考えてみます。
肩こりの原因は酸欠!
首や上腕の過用や長時間の同一姿勢による筋収縮のために血管が圧縮され阻血が生じ、酸欠状態になった筋肉はATPと呼ばれるエネルギーが不足します。
ATPは筋肉を緩める働きがありますが、酸欠でATPが不足すると、無意識でも収縮が続くことになります。
因みにこのATPは細胞内のミトコンドリアという細胞小器官で作られますが、あらゆる組織の中で、骨格筋に一番多く存在していて、たった一つの筋細胞に何と数千ものミトコンドリアが存在しています。
つまり、骨格筋に血液を流せば流すほど、酸素で満たされ、ミトコンドリアがATP(エネルギー)をたくさん作り、筋肉の収縮や弛緩がスムーズになり、肩こり予防に繋がります。
肩こりから卒業するには意識が大事!
「幸せになってやる!」という意識が大事です。冒頭でも述べたように、日々の労働が肩こり一つで、苦にも楽にもなりえます。しかし、「肩こりは友達。長く付き合くしかない」と諦めていると、日ごろの仕事や家事のつらさからも一生卒業できません。「肩こり知らずで快適生活や幸せをゲットしてやる!」という意識を持ちましょう。
では何を意識するかですが、簡単なことです。
肩こり対策
★姿勢を正す
具体的には骨盤を立てます。骨盤を意識することで、背骨もきれいなS字を保つことができ、頭位も体の重心に収まるので、首や肩に無理な力がかかりません。
血のめぐりもよくなるので、筋肉にたくさん酸素が送られて、ATPというエネルギーがたくさん作られて、筋肉の収縮や弛緩もスムーズになり、肩こりの予防になります。背伸びをするとさらにたくさん血液が骨格筋に送られ、効果絶大です。
★自律神経(交感神経と副交感神経)を整える
交感神経を使いすぎると血管が収縮して、酸欠が進みます。自律神経を整える方法も簡単です。
①口を閉じる(鼻呼吸を促す)
②よく噛む(箸置き)
③早寝早起き(太陽の光を浴びる)
※睡眠時間が短いことが重度肩こりの危険因子であることも示唆されています
どうですか、座骨を立てて、背筋を伸ばして、そして自律神経を整えて、肩こり知らずの生活を送ってみませんか。
次回は肩こりと噛み合わせの関係についてです。
参考文献 厚生労働省:平成25年度国民生活基礎調査
「肩こりの疫学とQOLの影響」整・災外58:851-858 2015 大谷 晃司 矢吹 省司
「肩こりと自律神経の関係」整・災外58:883-858 2015 城 由起子 松原 貴子
不慮の事故
日本人の死因別死亡数の順位はがん、心疾患、肺炎、脳血管疾患となっています。実はその次の第五位は「不慮の事故」です。厚生労働省は「平成21年度『不慮の事故死亡統計』の概況」という発表のなかで、「主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移」を公表しています。
主な不慮の事故の種類別にみた死亡数の年次推移
厚生労働省「平成21年度『不慮の事故死亡統計』の概況」よりそれによると、1995年から2008年までの13年間でも、交通事故による死亡数は1万5,147人から、7,499人へと半分ほどに減っています。いっぽうで、交通事故を超えて、不慮の事故ナンバーワンになったのが「窒息」です。これはおもに食べものをのどに詰まらせてしまい、息がふさがることを指しているようです。
第3位につけているのは転倒・転落。これからの日本では、高齢者がさらに多くなるため、転倒や転落といった不慮の事故が増えていくことでしょう。65歳以上の高齢者は、転倒骨折により入院で体力低下を余儀なくされ、1年以内に15%以上の方が、5年以内にはなんと50%以上の方が、お亡くなりになっています。窒息や転倒骨折は死亡事故につながらなくても、その後のQOLを著しく低下させます。
そこで、今回は窒息と転倒骨折の予防をお口の中から考えます。
まず、誤嚥、窒息ですが、そのリスクの高い症例の多くは摂食嚥下障害を呈しています。つまり、普段から、のみ見込みが悪かったり、むせが多いと窒息する危険性が高まります。摂食嚥下障害を予防する方法は以下のものがあります。
姿勢調整法・・・頭部前屈位、頸部旋回、リクライニング位
口腔咽頭刺激法・・・アイスマッサージ、味覚刺激法
嚥下訓練法・・・メンデルソン法、頭部挙上訓練
そして、当院の一押しは何といっても箸置き!食事中に口の中が空になるまで、箸を置いて、食べ物を入れないようにして、結果的に多咀嚼を促します。一番、シンプルで効果的な口腔機能のリハビリです。今日から食事を楽しみながら始めてみましょう!
また、要介護高齢者での窒息事故を引き起こす危険因子を危険度の高い順にあげると、食事の自立、臼歯部(奥歯)の噛み合わせの喪失、認知機能の低下です。とりわけ、青年期、壮年期に奥歯の噛み合わせがないと、嚥下機能の予備脳が低下することが報告されており、将来の誤嚥、窒息事故のリスクが高まります。
次に転倒骨折ですが、60 歳を過ぎると開眼片足立ち(目を開けて、片足で何秒立つことができるか)は急激に減少し,5 秒以内の者は転倒ハイリスク者とされています。歯を多く喪失していて、噛み合わせに不調のある人の開眼片足立ちの実験を行ったところ、男性、女性ともに平均20秒も立てなかったのが、噛み合わせを回復することで、開眼片足立ちで男性、女性ともに大幅に改善したとの報告があります。このことから特に高齢者では噛み合わせの不調は体全体のバランスを壊し、転倒骨折の大きなリスク因子になることを示唆しています。
今回、日本での死因第5位の「不慮の事故」について、お口の中から考えましたが、上記のように、これは決して「不慮の事故」ではありません。窒息や転倒骨折は口腔の予防などにより防ぐことができる事故です。もうお分かりですよね。窒息と転倒予防には「箸置きを置いて、よく噛んで、奥歯の噛み合わせを整えること」です。
参考文献
ズバリ!生命保険「『不慮の事故』とはどんな事故?」
厚生労働省「平成21年度『不慮の事故死亡統計』の概況
園田隆紹:日本口腔インプラント誌 第28巻4号
身体的虚弱(高齢者)理学療法診療ガイドライン
病は夜つくられる☁☽☁
「単位人口当たりの医師数が多く、年間医療費が高い自治体ほど健康寿命が短い!」
2012年6月に厚生労働省から我が国初の健康寿命のデータが公開されました。茨城県立こころの医療センター病院長の土井永史病院長はこの2012年のデータをもとに、各都道府県別で、健康寿命に対して、一人当たりの年間医療費や10万人当たりの医師数を調べました。その結果、驚いたことに、医療費が高く、医者が多い都道府県では、健康寿命が短く、逆に医療費が低く、医者が少ない都道府県では健康寿命が長かったのです。土井医師は「『現在の医療の平均的効果を長い目で見た場合、かえって国民の健康を損ねている』という可能性を示す。」としています。
高血圧、糖尿病、心筋梗塞、精神疾患など、私たちが気づくような「ありふれた病」の陰に「万病の素」となる病が潜んでいます。土井医師はそれが「睡眠障害」だとしています。普段の生活習慣が皆さんの健康状態に大きく影響を及ぼします。睡眠障害の代表的なものが睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。これは睡眠中に10秒以上の無呼吸や血中酸素濃度低下を伴う浅い呼吸が頻回に生じる病態です。SASの罹患者数は300万人と推定され、それ以外の睡眠障害を入れるとかなりの数になります。実は、自分の睡眠障害を気付かずにやり過ごしている人が多くいます。本物の上質うどんを味わったことがない人は、本物のうどんがどんなものかわからないように、もとから、質のいい睡眠を経験したことがない人は、自分が睡眠障害だと気づきません。気づかずにほっておくと、寝ているときに、本来リラックスしたり休んでいるときに働く、副交感神経があまり働かず、寝ている間も、活動的な状態で働く交感神経が優位になり、血圧が上がりやすくなったり、日中にイライラしたり、疲れやすかったりと様々な問題が現れます。原因がわからない本態性高血圧と診断され薬をのみ続けても、血圧はさがりません。睡眠障害で交感神経が慢性的に優位に働いているからです。実際、土井医師によると、いい睡眠をとれる治療を施すことで、すぐに血圧が正常に戻る症例が多くあるようです。お子様の多動障害ADHDも睡眠障害がかかわっているといわれています。図のように様々な病気とSASの合併率をみると、様々な病気が睡眠障害と関わっていることが示唆されます。私たちはありふれた病の陰に睡眠障害のような「万病の素」があることを疑わなくてはなりません。この「万病の素」をたたない限りいくら医者にかかっても健康寿命を延ばすのは困難になります。
睡眠障害を疑うリスク因子
筋力低下、肥満、鼻づまり、お酒、面長な顔貌、小下顎です。
心当たりがある人は、睡眠外来で相談されるほうがいいと思います。睡眠外来に行けば、睡眠検査(睡眠ポリグラフなど)で、自分の睡眠の質を測ることができます。
歯科は睡眠障害を早期発見できる場所!
歯科はあらゆる世代が頻回に通所する医療機関です。しかも、お口の中をじっくり観察して、下顎の後退の有無、軟口蓋・舌の高さなど上気道の状態を評価できる場所です。歯科はマウスピースや歯列拡大矯正などで、睡眠障害の治療を提供できる場所でもあります。(詳しくはスタッフまで)
医科歯科連携で
実は、睡眠障害はお口と多くのことがかかわっているにも関わらず、歯科では診断も直接の治療もできません。まして私たちは大学教育でも教わっていませんでした。ですから、歯科で早期に睡眠障害を発見して、医科で診断していただいて、潜在的な患者を助け、万病の素を断ち、健康寿命延伸に貢献できるものと考えます。
上記にあるような睡眠障害のリスク因子に心当たりがある人は、当院か最寄りの耳鼻科や睡眠外来に相談してみてはいかがですか。なお、睡眠時無呼吸用のマウスピースは歯科医院で保険(3割負担で7~8千円)で作成しますが、睡眠外来などの紹介状がなければ作成できません。なので、いずれにせよ、心当たりがあれば、まずは睡眠外来で睡眠の質を測ってもらうことをお勧めします(^^)
「恒志会会報 平成29年度 Vol.12」より
「歯並びから見てとれる顔やのどの形、そしてそれに付随する病気(喘息、アトピー、風邪など)」
普段からお口がポカンと開いていると、顎や顔の形が変わったり、歯並びが悪くなったりします。また鼻の穴が狭くなって鼻で息がしにくくなったりします。それにともなって口がさらに開きやすくなって、風邪、アトピー、喘息などの原因になります。(特にお子様)
以下は関連する論文です。
・喘息の小児の不正咬合の実態
結論:かみ合わせにずれがある人ほど口呼吸や異常な顔面のタイプが多かった。Venetikidou A,J Clin Pediatr Dent 1993 Winter;17(2):89-94.
・アレルギー径性鼻炎の口蓋
結論:アレルギー性鼻炎の子供の口蓋は深く、かみ合わせのずれも多い。口呼吸の子供は顔がおも長になって、鼻の通りが悪くなる。
Ghasempour Maryam,Iranian Journal of Allergy,Asthma and Immunology 2009 ;8(1):63-64
結論:喘息の子供は歯並びが狭く、混雑していた。
SS Kumar,Nandlal,J Indian Soc Pedod Prev Dent 2012 Jul-Sep;30(3):242-9
・気管支喘息の3D上気道評価
結論:気管支喘息の原因として上気道と口腔咽頭(のど)が狭いことが関与している。
Bandeira AM,Angle Orthod 2014;84:254-259
・発育パターンの違いによる気道と頭位
結論:おも長の人は上顎と下顎が後退して気道(鼻咽頭腔、口腔咽頭腔)が狭かった。
Ansar J,Angle Orthod 2015;85:604-610
・咽頭気道と顔面骨格の関連性
結論:出っ歯の人は受け口の人と比べて、のど(咽頭腔)が小さく狭かった。
Claudino LV,Am Orthod Dentofacial Orthop 2013 Jun;143(6):799-809.
今日からお口ポカンを卒業してお口を閉じて、風邪、アトピー、喘息に負けないお口にしませんか?(特にお子様)
歩行の効果②
こんにちは!
今回は前回の続きで「歩行の効果」についてです
①2足歩行によってサルの骨格形状に変化
これは、猿まわしの訓練を受けたニホンザルの全身骨格です。
猿まわしのサルは、芸を覚えさせる前に、2足歩行の訓練から始めます。
2足歩行ができるようになると、凶暴性が消えて表情も穏やかになり、従順になって芸を覚えやすくなるそうです。
サルの脳に変化が現れたとみられます。
また、骨格形状を見ると、下肢の形は違いますが、背骨の形は人間とほとんど同じになっています。
野生のサルには見られない正常姿勢、ヒトに見られるS字カーブが形成されているのがわかります。
1種1代でここまで骨格形状が変わるのです。
普段のなにげない姿勢や歩行の習慣がいかに大事かわかりますね。
②骨格筋のポンプ機能
歩くときに重要な筋肉に腓腹筋というのがあります。いわゆるふくらはぎの筋肉です。
この腓腹筋の形を見ると、細長いハート形をしています。心臓と同じです。
下が尖っていて、上が広がっています。これを形状特性ポンプといいまして、形自体がポンプの機能を持っています
底の尖ったコップに水を注ぐと、上のほうにシュッと跳ね上がってきます。
これが形状特性ポンプです。
人間の体にある骨格筋は、ほとんどが形状特性ポンプです。
歩行などの動作で筋肉が収縮することによって、血液を心臓のほうへどんどん送り揚げているわけです。
この仕組みによって、血液循環がスムーズに行われているのです。
これが、ふくらはぎが「第二の心臓」といわれるゆえんです。
③骨の形成と造血の仕組み
足が地面について骨に圧がかかったとき、骨から電子が飛び出してマイナスの電荷になります。体内のカルシウムのプラスイオンが引き寄せられ骨にくっつき、圧がかからないときは離れるが繰り返されカルシウムが蓄積し骨が形成されていきます。これを骨ピエゾ効果といいます。
また、骨髄が入っている容積は、圧がかかると狭まり、圧がかからないと広がります。
骨髄の中には造血幹細胞があり、ここで血液(赤血球や白血球)が造られます。
赤血球は圧力が低くなるときに造られ、圧力が高くなるとできません。
白血球にはウイルスのような極めて小さい微生物をやっつけるリンパ球、バクテリアを食べてしまう顆粒球、リンパ球に指令を送る単球(マクロファージ)があります。
顆粒球と単球は圧力が高くなると造られ、リンパ球は圧力が低くなると造られます。
つまり、歩いているときには顆粒球と単球が造られ、寝ているときに赤血球とリンパ球が造られる。
白血球に占める割合は、顆粒球と単球が3分の2でリンパ球が3分の1ですから、活動時間と睡眠時間の比率に一致しています。
歩くことは、コツコツ少しずつ貯金をしているのと同じです。命の貯金です。
普段から歩いている人とそうでない人は、歳をとってから大きな差が出てきます。
歩いている人は本当に元気です。みなさん普段から歩く習慣をつけましょう。
参考著書 「歩行」と「脳」~生きる力と心もよう~ 吉田勧持
歩行の効果について
こんにちは!
今回の健康ブログは「歩行の効果」についてです
①歩く速度
歩く速度によって、歩行が呼吸循環器系、運動支持系、消化器系、泌尿器系、自律神経系に非常に効果のあることがわかっています。
第一生理歩行
緩やかな歩調
消化器系の機能増進に効果があり、精神安定効果もあります
最も基本的な歩行です
第二生理歩行
速歩
運動支持系の機能が増進します。
筋力、骨強度、関節潤滑が高まり、気力、活力が充実します。
普段あまり歩いてない人は、基礎的な第一生理歩行から入り、徐々に歩幅を広げ速度を上げるようにしましょう。
呼吸循環器系歩行
やや速歩
呼吸循環器系の機能回復・増進に効果があります。
泌尿器系歩行
平常歩行
泌尿器系の機能回復・増進に効果があります
②歩く時間
生理歩行の時間は基本的に約40分としています。
これは歩行時間が30分を超えないと、これまで説明した効果がほとんどみられず、40分を超えると疲労を感じる人が増え、かえって生理性を失うからです。
朝夕の通勤で20分、仕事で20分の計40分歩いたからいいというものではありません
1回の歩行で継続して40分歩かなければ、効果は期待できません。
そして、できるだけ毎日歩くことが大切です。
次の健康ブログは歩行が骨や筋肉に与える効果についてです
参考著書 「歩行」と「脳」~生きる力と心もよう~ 吉田歓持
その生活習慣はあなたに何を与えますか?
こんにちは!暑い日が続きますね(^_^;)夏バテなど大丈夫でしょうか?
今回のブログは、新たな生活習慣を持つことは簡単ではありませんが、効果を期待すると、その生活習慣は心と体に大きく影響を与えるというお話です。
例えば、「歩行」。歩行の効果はダイエット効果だけではありせん。有酸素運動としての歩行は、血流をよくして心肺機能の向上に役立ち、疲れにくい身体にします。また、有酸素運動は集中力を高めます。また、自律神経に作用する歩行としては、ストレス軽減に役立ちます。また、免疫力アップとしての歩行は風邪をひきにくくしたり、歯茎から出血を防止します。また、姿勢(アライメント)改善としての歩行は、腰痛やひざ関節、かみ合わせなどの不具合を防止します。このように、歩行には様々な効果がありますが、あなたはその生活習慣から、何を望むかが非常に重要です。効果を狙うと、歩き方も変わるし、そこに意図がでるので、モチベーションも上がります☝☝☝
*実験*
ホテルの客室清掃を行う人たちを被験者にした実験では彼らを2グループに分け、一方のグループには客室清掃の作業を通じて消費するカロリーを一覧にしたカロリー表を配布し、もう一方のグループには配布しません。そして、カロリー表を配ったグループには1日の勤務の最後にベッドからシーツを外して★キロカロリー、シーツを敷き直して●キロカロリー、風呂の掃除をして■キロカロリー、タオルを交換して▲キロカロリー、と自分が仕事を通じて「どのくらいカロリーを消費したか」計算するように頼みます。その条件で2つのグループそれぞれにいつも通りの仕事をしてもらいます。
結果 ☞☞☞
まったく同じ作業をしているのに、カロリー表を手に消費カロリーを記録していたグループでは、体脂肪が落ち、血液の健康度が上がり、体年齢が若返るといった現象が起きたのです!カロリー表を渡されて自分が使っているカロリーを意識したグループと、そうではないグループの間で健康状態が大きく変わるという結果になりました。単に作業するのではなく、その作業が健康にいいと意識するだけで、体の状態すら変わっていくのです!
この実験からもわかるように、どこに意識を向けているかによって同じ時間、同じ作業をしていても成果には大きな差が開きます。何かの機会にご自身の健康を見直そうと思って、新たな生活習慣を身に着ける際には、効果を狙うと、より多くの「ご褒美」があるかもしれませんね(^^)v
参考著書 自分を操る超集中力 DaiGo
日本人の平均寿命
あなたは 何歳まで生きると思いますか。
英語で平均寿命をlife expectancy(期待)といいます。つまり平均寿命には「何歳まで生きるか」という人にとって大きなテーマである将来予測という意味合いがあります。そこで、あなたの寿命予測をしてみましょう。
現在、日本人の平均寿命は女性が86.99歳、男性80.75歳です。
あなたの世代のリアルな平均寿命はどの程度でしょうか。
平均余命という言葉があります。例えば70歳平均余命とは70歳まで生きた人の残りの寿命です。70歳平均余命は男性で15.49年、女性で19.81年。70歳まで生きた人の「リアルな平均寿命」は男性で平均寿命+約5歳、女性では平均寿命+約3歳です。
また図1のように過去200年、平均寿命は一貫して右肩上がりで一年に平均で3か月伸び
10年で30か月(2年半)40年で10年延びています。図2のように日本人の平均寿命も1960年から2015年の間、図1と同じような寿命の延びを示します。
図2のように日本人の平均寿命も1960年から2015年の間、図1と同じような寿命の延びを示します。
そこで、あなたの平均寿命の予測がたちます。
あなたの世代のリアルな平均寿命=X 現在のあなたの年齢をAとします。1年に3か月(1/4年)平均寿命が延びるとして、現在の男性の平均寿命を80歳、女性を87歳とすると、70歳平均余命を考慮すると、以下のような計算式が成り立ちます。
男性
X=80+(X–A)1/4+5
X=(340-A)/3
女性
X=87+(X–A)1/4+3
X=(360-A)/3
どうですか。あなたの年齢をAに放り込むと、はるかに予想を上回るリアルな平均寿命がでてくるではないでしょうか。団塊の世代が生まれたころの平均寿命は50歳程度でしたが、団塊の世代がまさか、80歳や90歳まで生きるとは夢にも思ってなかったでしょう。医学的には人類の寿命120歳という限界説がありますが、我々が高齢になる頃には、夢にも思わない年まで、生きている可能性が十分にあるのです。
平均寿命が上昇すると、人生設計も変わります。就労期間も長くなるし、老後の資金形成も重要になるでしょう。しかし一番大事なのは健康資産です。
高齢化によって、疾病構造が変化していく中、がんと認知症が今後も増加傾向にあります。
この2つの病を克服するのは医者ではなくあなたの生活習慣です。
食・運動・そして、ごきげんです。
日々の生活習慣を見直し一回きりの人生を悔いなくより楽しいものにしませんか。
目の下のクマ
睡眠不足の朝や疲れがたまった夕方、またふと鏡を見た時などに、目の下にクマができているのに気付くことはありませんか?
特に女性は目の下のクマって気になりますよね!
目の下にできるクマには実は『青グマ』『茶グマ』『黒グマ』などと呼ばれる3つのタイプがあって、それぞれ原因や改善策が異なるそうです。
青グマ
原因...睡眠不足、ストレス、眼精疲労、冷えなどが原因の血行不良によって発生
対処法...十分な睡眠、パソコンや携帯電話の使用時間を調節、入浴
茶グマ
原因...紫外線を浴びたダメージでメラニン色素が沈着してできたくすみや黒ず
み、スキンケアの際に力を入れ過ぎる、花粉症などのかゆみで目の周りを
かき過ぎて起きた皮膚の炎症
対処法...美白化粧品の使用、ビタミンCの摂取、スキンケアの際にやさしく扱う
黒グマ
原因...加齢で目の周りの筋肉や眼球を支える靭帯が衰えて緩み、下まぶたの脂肪が前にせり出して、その下に影ができる
対処法...顔全体の表情筋を鍛える、むくみを解消する
このように目の下にできるクマは血行・紫外線・加齢が原因だったのです。
若年層は青グマや茶グマ、40代以降は黒グマに悩む人が多く、化粧の低年齢化、エアコンによる乾燥などでクマが目立つ若者も増えているそうです。
クマを隠すためコンシーラーを使う際には、目の周りにはリキッドかクリームタイプがフィットしやすく、色が薄いクマには自分の肌の色に近いものを、濃いクマにはクマの色と肌の色の中間色を選ぶといいそうです。
イラストの①②③それぞれのツボを中指の腹で気持ちいいと感じるぐらいの力加減で、1秒押してそのまま1秒待ち、1秒かけてゆっくり指を離すと血行改善などが期待できます(*^_^*)
みなさんのクマはどのタイプでしたか?
自分のクマのタイプを見極めて、対処することで明るく健康的なお顔づくりぜひ試してみて下さい(^^)/