本来必要な睡眠時間は普段の睡眠時間より平均1時間ほど長い
毎日よく眠れて寝不足の自覚がない人でも、本当に必要な睡眠時間に足りていないかもしれません
国立精神・神経医療研究センターの三島和夫部長らのチームが、20代男性への睡眠試験を基にこんな警告を発しています。
20~26歳の男性15人に光や音を遮断した部屋で9日間寝てもらう試験を行いました。
9日間にわたる試験では、夜の10時から朝10時までの12時間、どれだけ睡眠が延長するか観察しました。
15人の普段の睡眠時間は平均7時間22分で、同年代の平均と同じくらいです。
全員が睡眠不足の自覚はありませんでした。
睡眠延長試験に入ると、ほとんどの人に初日は10時間以上眠る「リバウンド」と呼ばれる現象が現れ、その後約1週間かけて睡眠時間が徐々に減り安定化する傾向が見られました。
睡眠時間の測定値から個人ごとに最適な睡眠時間を推測すると、平均8時間25分(必要睡眠時間)でした。
普段の睡眠時間との差は1時間(潜在的睡眠時間)
1時間自覚していない潜在的な睡眠不足があると結論づけたそうです。
睡眠時間の確保の妨げになっていることとして、睡眠時間が6時間未満の男性の37.1%が仕事、女性の21%は家事をあげています。
睡眠時間の確保のために、就労時間の短縮、就寝前の携帯電話、メール、ゲーム、テレビ、読書などはやめる、家事のサポートなどに取り組んでみませんか?
潜在的な睡眠不足を解消すると、肥満、糖尿病、高血圧などの予防にもつながります。
次の健康ブログは「不眠が及ぼす影響」についてです
参照: 朝日新聞 2016/11/20 沖縄タイムス 2016/11/13