こんにちは今回は歯周病菌についてのお話です
歯周病お口の中だけの問題と思われがちですが、歯周病菌と全身の健康は深く関わっています
歯周病をもたらす口腔内の細菌が、唾液とともに飲み込まれることで腸内細菌のバランスを崩し、糖尿病などを引き起こす一因となることを、
新潟大大学院医師学総合研究科の山崎和久教授、歯周病学のグループが突き止めたそうです。
これまで歯周病菌が動脈硬化など歯周病以外の病気も誘発することは分かっていました。
これまでの説
メカニズムはこれまで解明されておらず、歯周病の幹部の歯茎から菌、または炎症を起こす物質が血中に入り、全身に回ることが原因と考えられてきました。
新たなメカニズム
山崎教授は歯周病の原因菌の一つをマウスに投与し、腸内を検査。
歯周病菌が腸に入ることよって従来の菌のバランスが崩れ、高脂肪食を摂取した時に増える悪玉菌が多くなることが判明した。
そのため防御の役割を持つ酵素の働きが弱まり、毒素が分解されずに腸から吸収され、血液を通しさまざまな臓器に炎症を起こすことが分かったそうです。
糖尿・メタボ予防に期待できます
山崎教授の研究結果は代謝と関係する糖尿病やメタボリックシンドロームなどの予防・治療につながる可能性がある。
国内の研究者は「今まで考えられなかった新たなルートが発見された。画期的な研究結果」と評価されています。
厚生労働省の調査によると、歯周病は成人の8割が罹患している“国民病”。
山崎教授は1日1~1.5㍑作られる唾液が、歯周病菌を運ぶのではないかという仮説を立て、2年前から研究を開始。
元来、腸内にない歯周病菌をマウスの口から投与して変化を調べ、歯周病菌が腸内環境を悪化させて病気を誘発するメカニズムを導きだした。
腸内細菌の遺伝子解析を行っている東京大大学院の服部教授は「腸内細菌が人の健康に大きく影響することは知られていたが、口腔細菌が腸内を撹乱して病気を引き起こす事を明確に示した画期的な研究となった」と話す。「予防法が確立したら、社会的には医療費の削減にもつながる」とした。
「研究が進めば、歯周病菌とは別の原因で腸内細菌のバランスが崩れることで発症する疾患の、予防や治療にも応用できるのではないか」と言われています。
※口腔ケアは生活習慣病などの予防につながることが期待できると言えます!!
歯科での定期的な健診・歯石除去が大切です
当院でも歯科医師・歯科衛生士が患者様のお口の中の状態、健康状態を見て、検診の期間を決めています
参考資料:月刊新聞記事からできた本「医療と健康」 新潟日報2014/5/10記事より