こんにちは。毎日寒い日が続きますが元気にお過ごしでしょうか?今回のブログでは各都道府県の長寿と健康寿命のランキングをご紹介します。
平均寿命ランキング
厚生労働条が公表した2010年の平均寿命ランクでは長野県がなんと男女ともにトップです。かつて長野県は海が無 いため保存用に塩辛い食べ物が多く、塩分の摂取量が多かったため、脳卒中の死亡率が全国でワースト3に入るほどで1965年の平均寿命は男性が68.45歳(全国9位)女性が72.81歳(全国26位)と、もともと健康長寿県とは言い難い状態でした。そこで県内自治体は、住民向けの食事指導で減塩の調理法などを伝授し、この成果もあって、塩分摂取量は減少し、平均寿命も延びました。その他に高齢者の有業率が男女とも全国一であること、畑仕事をする人が多いことで心身に好影響を与えていることも理由と考えられているそうです。一方でかつて長寿県の代名詞だった沖縄県は女性がトップの座を明け渡し3位に、男性は29位に位置します。その原因の一つとして沖縄の伝統食から米国食文化の下ひろがったステーキやファストフード店の展開による洋食化が指摘されています。長野県は生活習慣を改善して長寿県としての地位を確固とする一方、沖縄県は食生活の西洋化から長寿が崩壊してしまいましたが、県民の努力次第で変えられることもあることがこの平均寿命ランクが示唆しているといえるでしょう。
健康寿命ランキング
最近目にする機会が増えた「健康寿命」ですが、これは世界保健機関(WHO)が提唱した概念で、日本では国民生活基礎調査の「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」という設問に「ない」と回答した割合などを基に算出され、健康状態だけでなく、高齢者の「自立度」「元気度」「生きがい」などが総合的に反映された指標と見ることができます。平均寿命から健康寿命を引いた「自立した生活ができない期間」を短縮することは、将来的に医療介護費の抑制につながると考えられています。13年の健康寿命では山梨県が男女ともトップで、理由として山梨県は12年の高齢者の有業率(高齢者人口に占める働いている人の割合)が男女とも全国2位であることと、無尽(むじん)と呼ばれる住民コミュニティーが盛んで、無尽の食事会など定期的に親睦の場に顔を出す機会がり社会と接点を持つことが張り合いになっているのではといわれています。
このように高齢になっても働き先があったり、人と関わったりすることは健康寿命を延ばすのかもしれませんね。
参考著書:週刊エコノミスト2016.11.29