今回は、前回紹介しました三大メゾットの二つ目、足の中指マッサージ法をご紹介します。
筋膜リレーションの起点は足裏にはじまり、足先で終わります。筋膜は足先が一番調整しやすく、中指はその第一ポイントです。ウマの蹄は中指の進化したものだと言われるように、動物の足のバランスの中心点は、足の中指にあります。
☆身体が右にねじれている方でも、左にねじれている方でも、左足の中指からはじめてみてください。
左足の中指の付け根、人差し指側のくぼみと、薬指側のくぼみを、それぞれぎゅっと押してみます。とくにどちら側が痛みますか?
より痛い側の骨盤がねじれて、過緊張を起こしています。
◎中指の根元のくぼみを強く押して、二~三分間マッサージを続けてみてください。
痛むほうをより丁寧にほぐすと良いでしょう。毎日一~三回やるうちに、バランスが整えられ、骨盤も口腔内のねじれもとれていきます。
このくぼみの中には、足のアーチを形成するため足の裏を前後に引っぱる足底腱膜を指の根元で押え、そして指と指とをつないで横に走る浅横中足靭帯という繊維の帯があります。
この腱をゆるめることで足の裏のバランスがとれて全身のバランスも良くなります。
左足のみでも効果はありますが、時間のある時は、右足もおなじようにやります。
多くの人は左足の緊張が強いので、とくに左足を念入りにやります。自分にとって「痛気持ちいい範囲で、丁寧に行ってください。やみくもに押さえて激痛を走らせても効果はありません。
足の中指メゾットは筋膜リレーションへ非常に効果的に働きかける方法なので、正しく施術すれば、わずか一、二回で咬合のトラブルが消えてしまうこともよくあります。
☆対角線を引っぱればねじれはとれる☆
筋膜の起点を利用する方法を知っていただいたところで、筋膜のもつ次の重要な性質をお話しします。
◎筋膜はたすきをかけるように斜めにもつながっていて、横の動きやねじれにも対応できるようになっているということです。
人間の身体はらせん状に、筋膜によって連動している。足裏のツボの反射区などで、左足は右上半身のそれぞれ対応しているのは、この筋膜が対角線状にリレーションしているという人体構造からくるものなのです。
筋肉というものは繊維の方向にしか力を出せません。力のベクトルを変えられるのは関節だけです。そのために筋肉を包み込んでいる筋膜には、よじれ、ねじれなどが生じやすいのです。
参考文献 文集文庫 「歯はいのち!」著者笠茂 享久